朝日新聞が「従軍慰安婦」をめぐる過去の一部記事を取り消したことを受け、新しい歴史教科書をつくる会は17日、教科書の関連記述の削除や訂正を教科書会社に勧告するよう文部科学省に要請した。 要請書は「根幹となる事実を朝日新聞が虚偽であったと断定したことで、慰安婦強制連行説は崩壊した」と主張。同会理事の藤岡信勝拓殖大客員教授は記者会見で「慰安婦問題そのものがなくなった。教科書から削除すべきだ」と述べた。 文科省によると、慰安婦に関する教科書記述は小中学校ではないが、高校では日本史全15冊中13冊にある。同省教科書課は「吉田証言に基づいた記述はない。政府は日本軍が関与した慰安婦の存在を認めており、現時点で各社に訂正を求める考えはない」としている。