【北京=牧野田亨】中国外務省の秦剛(チンガン)報道局長は29日の記者会見で、中国が沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海に設定した防空識別圏が日本の防空識別圏と重なっていることについて、「中国は(日中)双方で意思疎通を強化し、航空の安全を共同で守るべきだと主張している」と述べ、日本側に事態打開に向けた協議に応じるよう求めた。 また、秦報道局長は欧州連合(EU)に対し、「EU内にも防空識別圏を設定している国がある。欧州の国は設定できるのに、なぜ中国は設定できないのか」と指摘した。EUのアシュトン外交安保上級代表(EU外相)は28日、中国の防空識別圏設定に懸念を表明した。このことへの反論だ。