ジャーナリストでもあり、政界のプレーヤーでもあるような。ビミョーな立ち位置のこの人が気にかかる。田原総一朗さん(86)。今春にも安倍晋三首相とサシで会い、いろいろ意見をしたらしい。再登板から7年半、夏には憲政史上最長政権になろうかという安倍政権の「レガシー」とは何か。そして田原さんと政権との距離感とは。あれこれただした。【吉井理記/統合デジタル取材センター】 長期政権なんだけど… 池田勇人ならば「所得倍増」、佐藤栄作は「沖縄返還」。昨年亡くなった中曽根康弘氏は「国鉄民営化」「行政改革」あたりが思い浮かぶ。最近では、小泉純一郎氏の「郵政民営化」だろう。歴代の長期政権は、その是非はともかくとして、印象深いレガシーを残している。 ならば再登板後の安倍政権はどうだろう。この8月24日には、前出の佐藤栄作内閣の7年8カ月を抜き、史上最長政権になるのだ。すでに昨秋、第1次政権を含む首相在任日数は、明治