「インビクタス 負けざる者たち」鑑賞。 イーストウッドは撮影の際に1カット、1テイクしか回さないという。インタビューなんかで本人も認めているところ。で、さらにその話にはウラがある。イーストウッドが現場に入りカメラの横に座り「じゃぁ始めるか!」という段には、すでに出演者やスタッフたちが自習をするようにリハーサルをしているらしい。 周囲のスタッフや俳優たちはイーストウッドを失望させまいと緊張し、体調を整え、万端な準備の末に現場にのぞむ。つまり「イーストウッドが監督をする」という時点ですでに演出は完成しており、イーストウッドは自作が常に傑作として仕上がるという『運命の支配者』なのである。 「インビクタス/負けざる者たち」はアパルトヘイト政策廃止後の選挙で、圧倒的な勝利により大統領となったネルソン・マンデラと、ラグビー南アフリカ代表チームがワールドカップで強豪ニュージーランドを破り優勝するまでの実