セキュリティ会社起業、ファイル共有ソフト「Winny」の暗号解読成功、政府の「情報保全システムに関する有識者会議」メンバー、「CTFチャレンジジャパン」初代王者――華々しい経歴をほこる“ホワイトハッカー”杉浦隆幸さんは、20代で創業し17年たった会社を去った後、新しい取り組みを始めた――。 コンピュータについて普通の人よりも深く知っていて、自分の手を動かして何かができる人、何かを作れる人――「ハッカー」をそのように定義し、自らもそんな生き方を実践しつつ、さまざまなハッカーを発掘してきたのが杉浦隆幸さんだ。「脆弱(ぜいじゃく)性を見つけた」「プロトコルを解析できた」「新しいサービスのプロトタイプを作った」……など「手を動かして目的を達成したときにハッカーとしての喜びを感じますね」と話す。 杉浦さんは2000年6月、ネットワークセキュリティに特化した企業として「ネットエージェント」を立ち上げ、