僕の考えるニューウェイ氏の存在 前回のブログで触れたダレンの驚きの言葉を紹介する前に、自動車開発における空力開発の一般的な流れを解説します。その上で、ニューウェイ氏がどのような立ち位置にいると考えられるのか?僕の個人的な見解を紹介します。 僕の立場上、F1での開発の最前線で起きていることは書けませんが、今回のブログで自動車の開発プロセスの"難しさ"を知ってもらえれば幸いです。 空力コンセプトと開発手法 モノづくりは必ずコンセプトを定義することから始まります。これはF1でも例外ではなく、空力部門のトップが統括リーダーとなって実現したい空力コンセプトを決めていきます。この時、リーダーの脳内には車両全体の空気流れのイメージが存在しているはずです。 統括リーダーの定めたコンセプトに従い、空力部門のエンジニアたちはフロントウィングからリヤウィング、ノーズ下からデュフューザーまで様々なストリームライン