小さい頃から、体調不良になると母親にはいつも怒られていた記憶がある。 ちゃんと手を洗わないから!とか、他の人にうつしたらどうするの?!とかだったかな。大丈夫?と優しく心配されたり、優しく看病された記憶はない。もしかしたらあったのかもしれないけど…。 一番記憶に残っているのは、外出先で置いていかれたことだ。あれは確か小学生の時だった。 母親と出かけていたら、体調が悪くなった。母親は怒り、私は予定があるから、あんたはデパートの中で待ってなさい、みたいなことを言われて、さっさと置いていかれた。 当時、携帯電話なんか持っていないし、私は1人でデパートのトイレまで行き、個室でしゃがみこんで、体調が回復するのを待った。そこからどうにかして、予定を済ませた母親と合流したのだと思う。 あの時、私は辛い、悲しい、置いていかないで、みたいなことは全く思わなかった。なのに、何故か大人になってからよく思い出す。な