4月8日に福岡国際センターで開催された全日本選抜体重別選手権女子48キロ級。第一子・佳亮君の出産を経て、2年ぶりの大会出場となった谷亮子は、決勝で21歳の福見友子に敗れ、復帰戦を優勝で飾ることはできなかった。 この大会は今年9月に開催されるリオデジャネイロ世界柔道の日本代表最終選考会を兼ねていたのだが、大会直後に開かれた強化委員会において、48キロ級の代表に選ばれたのは、優勝した福見でなく、敗れた谷であった。 「過去の実績から、金メダルにいちばん近いのは谷だと判断した」 強化委員長の吉村和郎は選考理由をこのように語ったが、全日本柔道連盟(全柔連)の決定に、疑問を投げかけるメディアも少なくなかった。 五輪や世界柔道の代表選手は、前年の講道館杯や福岡国際、そして開催年の欧州大会の戦績を加味し、選抜体重別の結果で決定される。今回の選考レース期間中、福見は講道館杯こそ準優勝に終わったものの、福岡国