「Oracle Database(DB)は信頼性や可用性が高く、当社のシステムには欠かせない。しかしここ数年、保守料が右肩上がり。IT予算に占めるOracle DBの保守料金の割合が増えて困っている」。 製造業A社のシステム部長は悩んでいた。会計や販売管理、生産管理など社内の主要なシステムは全てOracle DBを利用している。しかし開発時期はバラバラで、システム構築を依頼したITベンダーもシステムごとに異なっていた。Oracle DBのライセンスはシステム構築に合わせて、その都度購入している。システムごとに同じOracle DBとはいえ、バージョンは異なり、システム部門の保守作業も手間になっていた。 「Oracle DBを使っているシステムの維持費用を削減したい」。こう考えたシステム部長は、安定稼働していて、今後も大きな業務機能の変更もないと想定できるシステムのデータベースの保守契約を止
「怪しいメールは開かない」はもちろんだが…… セキュリティ専門家が時事ネタなどを語る連載「セキュリティのアレ」。第42回のテーマは不正送金マルウェア「URSNIF(アースニフ)」です。解説するのは前回に引き続き、根岸征史氏と辻伸弘氏。本連載に関するご意見、ご感想はTwitterハッシュタグ「#セキュリティのアレ」までお送りください。 宮田 セキュリティのアレ第42回、今回は「URSNIF」と呼ばれるマルウェアの話から始めます。「年休申請」「請負契約書」「支払確認」など、それらしい件名のメールに添付して送り付けられるとのことですが。 根岸氏 URSNIFはバンキングトロジャン、いわゆる不正送金ウイルスです。日本国内の銀行をターゲットにしていて、添付ファイルを開いて感染すると、オンラインバンキング利用時に情報を盗み取られるなどの被害に遭う可能性があります。 この動画の収録をしているのが2017
それは単なる「お打ち合わせ」だったのか 本裁判は、どうだろうか。 ユーザーであるプロバイダーは、ベンダーと打ち合わせを行っており、要件確定のためにベンダーが作業を行っていることを承知していた。しかし契約の1番大切な部分である「金額」については、合意できる見込みも立っていなかったようである。 裁判所は、どの点に着目をして、どういった判断をしたのだろうか。判決の続きを見てみよう。 関連記事 締結5日前にユーザーが白紙撤回! 契約は成立? 不成立? ユーザー窓口が確約した「○月○日に正式契約しましょう」を信じて一部作業に事前に着手したベンダーは、突然の契約白紙撤回に泣き寝入りするしかないのか? 見積もりに合意してないから、要件追加分のお金は払いません! 今回は「見積もりの返事を待たずに着手した追加部分」の支払いをユーザーに拒否されたベンダーの裁判例を紹介する。裁判所の判断はいかに? 採用通知=正
連載目次 IT開発では、正式な契約を待たずにベンダーが作業に着手してしまう例は少なくない。もちろん順番として正しくはないのだが、システムのリリース時期を順守しようと思えば、作業着手は1日でも早い方が良い。また、メンバーを待機させるのがもったいなくて、金額の合意や正式契約の締結を待たずに作業に入るベンダーの気持ちも分からなくはない。 しかし、正式な契約や金額の合意なくスタートし、その後開発が中止になったり、そこから紛争に発展したりするプロジェクトは少なくない。ベンダーとして指名され、作業に着手したが、結局、正式な金額が合意せずプロジェクトが頓挫してしまった。この場合、そこまでに実施した作業の費用は払ってもらえるのだろうか。 今回も実際の裁判例を基に考察していこう。
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