千葉県教委が昨年11月、高校など県立学校を対象に、生徒の成績の入力・管理などのため教員に手のひらの静脈を事前に登録させ、静脈認証で県教委のサーバーにアクセスするシステムを導入した。これに対し、現場から「個人情報の静脈の利用は納得できない」と反発の声が出ており、登録を拒む教員もいる。【井上英介】 県教委によると、新システムでは生徒の成績を県教委のサーバーで一元管理する。これに合わせてサーバーにアクセスして入力・管理を行う校務用パソコンを教員一人一人に計約1万台配った。アクセスの際には自身のIDとパスワードの入力に加え、手のひらの静脈をパソコン内蔵センサーで読み取らせる。 静脈認証について県教委教育総務課は「ID、パスワードと組み合わせて情報セキュリティーを高めるのが狙い。静脈の画像データは数値化した後に破棄され、数値から画像にさかのぼることはできない」としている。現時点ではIDとパスワードの