世界で初めて、サルを人工的にうつ病にする研究チームは今回、ニホンザルの脳内における「内側前頭皮質(MFC:medial frontal cortex)」の腹側部を対象とした、局所的な脳機能の阻害実験を行いました。 MFCは、高度な認知や情動機能をつかさどる大脳皮質の中で、前方部の内側面に位置します。 情動や社会性、意欲の制御に深くかかわっており、とくにMFCの腹側部は、うつ病患者において機能異常が生じる場所として指摘される部分です。 この領域の機能を阻害する方法として、チームは、非侵襲的な脳活動の操作法である「経頭蓋磁気刺激(TMS:transcranial magnetic stimulation)」を用いました。 TMSは、頭皮に配置したコイルに電流を流して、急速な磁場の変化を起こすことで、頭蓋の外側から脳内に微弱な電流を与える脳刺激法です。 本研究では、ニホンザルのMFC腹側部を標的
![世界初、磁場による脳刺激でサルを人工的に「うつ病」にすることに成功(東北大) - ナゾロジー](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/658c86261f16b80ea6db521efd3576da6f886998/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnazology.net%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F08%2F20220817105948.png)