19日朝、大阪市営地下鉄御堂筋線本町駅で、女性が男性客と接触して線路に転落したが、気付いた20歳の駅員が線路に飛び降り、女性をホーム下にある待避スペースに避難させた。列車は約40メートル手前で停車した。 NHKのニュースで知ったが、救助した駅員は本当に「よくいる若者」という雰囲気で、制服を着ているというよりは着せられているという感さえあった。でもそんな普通の若者が、女性を助けた。列車との距離は40メートル。数字だけを見ると余裕があるように思うが、列車は急には止まれないし、わずか数秒の差で停止位置は十メートル単位で変わる。彼は「とっさに体が動いたんで」と、何を話すのか図りかねているような表情で話していたが、実際は生死の差がほとんどない救出劇だった。「えらい、よくやった」と画面に向かって言った。 それなのに、NHKのニュースでは「救出した駅員」とだけ字幕が入り、名前などは報じられなかった。朝日