世の中に不満があるけど、自分を変えるのがめんどくさいので、耳と眼を閉じ、口をつぐんで孤独に暮らすのもやぶさかではない。 歴史に名を残すほどの著名人ともなると、その業績を一言で言い表す「テーマ」のようなものを持っている。 そのテーマはピンからキリまであって、主役級であれば「江戸幕府を開いた人」のようなビックイベントの立役者として記憶されるが、脇役ならば「豊臣秀次の家老で、秀次の巻き添え喰って切腹した人」なんて悲しいことや、「信長に無鳥島之蝙蝠と言われて蓬莱宮の寛典と答えた人」なんて微妙なことになったりする。 人物を要約する事跡は、期間や順序とはあまり関わらない。 明智光秀は「信長の有力な家臣」であった時期の方が圧倒的に長いわけだが、やはり晩年の「信長を殺したけど百日天下、秀吉に滅ぼされた」が印象的だろう。 豊臣秀吉の晩年は「老衰甚だしく、何だかもうよく分からなくなっちゃっていた」だが、それよ