印刷 日中両国が2008年に共同開発で合意した東シナ海のガス田「白樺(しらかば)」(中国名・春暁)について、中国海軍の尹卓・少将が6日、朝日新聞記者らの取材に「中国が管轄する海域にあり、共同開発の対象ではない」と述べ、合意を認めないとの見解を示した。 中国政府は「合意に対する立場は少しも変わりはない」(楊潔チー〈ヤン・チエチー、チーは竹かんむりに褫のつくり〉外相)としてきたが、共同開発に向けた両国の条約締結交渉は一昨年7月以来、開かれていない。中国が履行に動かないのは軍内に反対意見が強いためだとの見方がある中、軍高官自らがこうした主張を明言した形だ。 尹氏は人民解放軍の海軍情報化専門委員会主任。領土問題や海軍の戦略策定に携わっている。国政助言機関、全国政治協商会議の委員でもある。 購読されている方は、続きをご覧いただけます関連記事野田首相、中国主席と会談 戦略的互恵関係の深化で一致(