「男と女の間には」とくれば、その後に持ってくる言葉でイメージががらりと変わってくる。「2本のストローの入ったグラスがある」なんてのはかわいらしいが「10000光年の孤独がある」となると寂しい。朝まで枕をかかえて泣いちゃうよという気分になるね。 そして『朝まで生テレビ』で、酔っ払いの作家として暴れていたあの野坂昭如氏の歌った『黒の舟歌』では、能 吉利人氏の書いた歌詞は「深くて暗い川がある」と続く。いやまぁ、絶望的な感じだね。 井筒和幸監督の映画『パッチギ!』では、主人公の松山康介は「シュワッチ!」と叫び、あこがれの女性、キョンジャのもとへと夜の暗い川をどんどんと泳いで渡ってしまったが、何か超人的な力か、大いなるカン違いが働かないと渡れない川のようだ。 ● 人間が感じる不気味の谷とは 人間とロボットとの間にも、深くて暗い川、じゃなくて「深くて暗い谷」がある。それは『不気味の谷』と呼ばれているも