ASにとっては「分からない」「見通しが立たない」ことは非常な不安であり、そのために強引にこじつけてでも見通しを立てたり後付けの理論を組み立てたりする思考が当たり前となっている。 自分自身の予知不能で不確実な未来自体が、(よほど安定した環境に恵まれない限り)、非常なストレスを感じることになるのは当然とはいえASにとっては「生きているだけで困難」となる理由のひとつだ。 予知不能なものは未来のほかに「他者」がある。他者の「本心」も当然だが完全に正確に知ることは出来ず、それどころか現実の生活の中での必要な情報さえうまく伝わることは難しいのが現実だ。 他者の「現在の真意」でさえ理解不可能であり、当然「他者の未来の見通し」はなおさら確実に知ることは不可能だ。 これはASの人にとっても曲げることの出来ない当たり前の「事実」「現実」であり、このことを弁えるのが「支配の断念」である。 具体的には、「他者は永