アクセス 向原町の中心街から県道37号を南へ進むと、有留方面へ向かう県道80号の分岐がある。左折して県道80号に入り、1km余り進むと県道328号の分岐がある。これを左にとれば引き続き県道80号で、道脇を流れる見坂川の流域が保垣だ。 先日当ブログで取り上げた碇崎城の脇を過ぎて保垣地区に入ると、見坂川のほとりに開けた谷を取り囲むように幾つもの城が築かれている(上図参照)。 このうち曲輪一つだけの城が楠城・崎前城・岡谷城の3つ。楠城は前後に堀切を備えているものの、曲輪面をごくわずかに整地するだけで切岸の造成も不十分だ。崎前城・岡谷城は堀切・土塁が無いから、伝承が無ければ城とは判断しにくいもの。 残るフキ城・末信城は複数の曲輪を持つが、ごく簡素な小規模城だから、保垣地区でしっかりした普請の城は碇崎城だけということになる。 『芸藩通志』の保垣村絵図には、村の中央付近の岡谷に「羽仁又右衞門宅跡」が記