水俣病を教訓に水銀の採掘や輸出入を規制する水俣条約の会議で、石原環境相が公務を理由に、熊本県水俣市で9日に開かれる政府主催の追悼式に出席しない予定になっていることがわかった。 当日開催される別の式典への出席を優先するという。追悼式には約60か国の首脳や閣僚級が参加する予定で、地元からは「大臣が先頭に立って『慰霊の碑』に手を合わせてほしかった」と不満の声が上がっている。 会議は9~11日、熊本、水俣両市で開かれ、条約が採択される予定。9日は「水俣デー」として各国代表が水俣を訪れる。政府などが主催する追悼式は昼に始まり、水俣病犠牲者の慰霊碑に献花し、記念の植樹を行う。 環境省によると、石原環境相はこの日午前、長崎県・五島沖での風力発電実証機の完成式典に出席する予定で、その後飛行機と新幹線で水俣に向かうため間に合わないという。夕刻からの会議の開会式典には出席してスピーチをする予定。 水俣会議の日