パソコンやスマホ、インターネットを自然に使いこなす現代のシニア世代。資産運用もネットで行う彼らに突然「その日」が来たとき、本人にしか全貌がわからない「デジタル遺産」をどう把握するのか――。 「故人のパソコンを、解析してほしい」―― 相続手続きの第一歩は、被相続人の資産の全体像を把握すること。そこで問題となるのが、ネット銀行やネット証券口座などの「デジタル遺産」の取り扱いだ。 パソコンのデータ復旧事業で業界シェア1位の、デジタルデータソリューション(東京都・中央区)。同社の「デジタル遺品調査サービス」には、こんな依頼が持ち込まれる。 「事故死した弟のパソコンと携帯電話を調べてほしい」「亡父が仮想通貨をやっていたらしいので、どのサイトで取引をしていたのか調べたい」「遺産を相続するために、ロックのかかったパソコンからデータを復元してほしい」「亡父の携帯を見ていたら、仮想通貨や株関連の検索履歴がた