最近、大人でも楽しめる「絵本」の話題をよく耳にする。ヨシタケシンスケ氏の『このあとどうしちゃおう』あたりはTVでもよく取り上げられていたので、ご存じの方もいるかもしれない。まあ同じ本を読むのも芸がない気がするので、何か面白そうな絵本はないかと探していたときに見つけたのが『負けるな! すしヒーロー! ダイナシーの巻』(令丈ヒロ子:作、やぎたみこ:絵/講談社)である。 サイトでいろいろ調べてみると、どうやら「寿司」のパワーを生かした技で、敵と戦うヒーローであるらしい。イマイチ想像がつかず、それに興味を惹かれたので、絵本というか児童文学など数十年ぶりではあるが、手にとってみることに。 簡単なあらすじは、主人公の「関口こうき」は小学四年生で、寿司屋「光寿司」の跡取り息子。彼の住む町では、奇妙な事件が起こっていた。みんなが美味しいものを食べようとすると「ダイナシー」が現れ、食べ物をだいなしにしてしま