『17音の青春2018』 学校法人神奈川大学広報委員会/編 第20回神奈川大学全国高校生俳句大賞に応募された総数35952通から340句を選出。今年2月に亡くなった俳人・金子兜太氏の「五七五で自由に書けばよい」というメッセージや、最優秀賞選考座談会での模様も収録。応募作への5名の選考委員それぞれの感じ方の違いが興味深い。重い現実が心に斬り込まれる〈除染着を休みなく着る父に夏/赤沼ななみ〉、若い五感が眩しい〈太陽の匂ひ日焼けの腕枕/三原瑛心〉、ロマンたゆたう〈三つ編みのままに清河に眠りけり/藤本晴香〉など、作者の思いや句の情景がまっすぐ心に届く。 今回は素直なオーラの本と出合った。 メグ・シェリー 占術家。幼少期から人の運命や神秘的な事柄に関心を持ち、のちに占術研究家マギーに20年以上の長きにわたり師事する。西洋占星術を中心に四柱推命、タロットカード、宝石占い、手相、フラワーストーン占いなど
直木賞作家・西加奈子待望の短編集『おまじない』(筑摩書房)が2018年3月2日に出版される。自身も関西で育ち、人情や愛憎の色濃い関西を舞台としたものが多い作品の数々には、引き込まれるように笑って読み進めながらも、クライマックスで人々の深い愛情に触れ、思わず涙するものも多い。本ページでは、そんな中からおすすめ作品の魅力をぎゅっと絞って紹介したい。 西 加奈子(にし・かなこ) 1977年イラン・テヘラン生まれ。カイロ、大阪育ち、東京在住。2004年に『あおい』でデビューし、05年の『さくら』はベストセラーに。『通天閣』で織田作之助賞、『ふくわらい』で河合隼雄物語賞、15年に『サラバ!』で直木賞を受賞した。宮崎あおい・向井理主演での『きいろいゾウ』が映画化されるなど幅広いファンを獲得している。
4月30日の図書館記念日に始まり、5月1日から5月31日は、日本図書館協会が制定した図書館振興月間。新年度で新しい街での新生活を始めたあなた、GWで疲れちゃったあなた、お子さんの図書館デビューを考えているあなたに、図書館ってすてきなところだよと教えてくれる本をご紹介! 今年の春、岩手では猫ノ図書館が開設され、初代ねこ館長が誕生! 遠く離れたイギリスでは、事故で3本足となった猫・ジャスパーがケンブリッジ大学の図書館で元気に働き学生たちの人気となっていたりと、「どうぶつ」と「図書館」のすてきなコラボがちょっとした話題になっている。そこで、数ある本の中から「どうぶつと図書館の絵本」をチョイスしながら、図書館利用のコツも伝授しちゃいます。 ねこが働くすてきな図書館のものがたり アメリカ・アイオワ州スペンサーの公立図書館での実話に基づく物語。ある寒い朝、ブックポストに返却(?)されていたのは、カワイ
『ローカルブックストアである 福岡ブックスキューブリック』(大井実/晶文社) 「町の人々から愛されている」というキャッチフレーズがぴったりな、福岡市内に二箇所店舗を構える書店・ブックスキューブリック。一号店の店内は十五坪(駐車スペースで四台分ほど)。 場所を示すときは、「そっち」「こっち」という言葉でじゅうぶんなスペースで、「この本は……あっちのほうにありますね」と、店員さんが口にする機会はあまりないでしょう。 開店から十五年の濃密な歴史が記された『ローカルブックストアである 福岡ブックスキューブリック』(大井実/晶文社)の中で、店の「小ささ」が生むメリットについて著者で同店店主の大井実さんはこう語っています。 たしかに、大型書店に行けば、全てのジャンルが豊富に揃っているが、忙しくて時間のない社会人にとっては、全ての売場をチェックするのは難しい。15坪という狭さのブックスキューブリックだっ
『20代の読書が人生を決める!』(本尾読/アイバス出版) 読書は自由だ。現代人は義務教育を始め、学生であるうちは成績や受験のために教科書や参考書などのたくさんの本を読む。しかし、社会に出てからは何を読むか、読まないかは個人の自由だ。だからこそ20代でどれだけの本を読んだかで、その後の人生に差がついてしまう。 『20代の読書が人生を決める!』(本尾読/アイバス出版)は、テレビ局のプロデューサーとして数々のバラエティや情報番組を手掛けた著者が、20代での読書の大切さを訴えている。本書には、読書を通じて自分を作り、仕事力を高め、よりよい人生を築く知恵が詰まっている。 まず読書のメリットとして、夢や目標、向上心を失わずにいられることを挙げている。そして仕事のヒントやひらめきを得ることができる。人生で迷ったとき、悩んだとき、つまずいたときの道標になる。ネットで情報を検索するのは便利だが、最近はデマも
『図書館徹底活用術』(寺尾 隆/洋泉社) 図書館には数多くの蔵書があるが、上手に使いこなせている人は意外と少ない。棚に並んでいる本を読んだり借りたりするだけで終わっている人がほとんどだからだ。実は、図書館の蔵書は、棚に並んでいるものより書庫に眠っているものの方が圧倒的に多い。だから、莫大な情報が活かされずにもったいない状態になっているわけだ。そこで、ビジネスや生活に役立つ図書館の利用法を教えてくれる『図書館徹底活用術』(寺尾 隆/洋泉社)を取り上げる。 意外と知らない図書館にしかない魅力 図書館のことを単なる無料貸本屋だと思ってはいないだろうか? もしそうだとしたら、とても損をしている。図書館が一般の書店と大きく違っているのは、売れるか売れないか、新しいか古いかにかかわらず、幅広く資料価値のあるものを集めている点だ。だから、書店には並ばないような本も図書館には所蔵されるし、一定期間経っても
筒井康隆、星新一らと並んで、日本SF小説の黄金時代を築きあげた作家・小松左京。没後5周年にあたる今年、その代表作を2巻にまとめた電子書籍オリジナルのベスト作品集『小松左京短編集 東浩紀セレクション』『小松左京短編集 大森望セレクション』(KADOKAWA)が7月25日、同時リリースされた。 長年小松作品を愛読してきた、という東浩紀と大森望が作品を選んだ今回のセレクション。選者の思い入れによって、カラーが大きく異なる2冊となっているのが面白い。以下、それぞれの収録作に触れながら、2冊の特徴を紹介してゆこう。 まず『東浩紀セレクション』から。 全15編収録、紙の角川文庫に換算すると700ページ超、というボリュームをもったこちらのセレクションは、小松ワールドの本領をビシビシと伝えてくる本格SFを中心としたラインナップだ。 冒頭に収められた「地には平和を」は、太平洋戦争が終結せず、本土決戦を迎える
『ワンダーボーイ』 キム・ヨンス/著 きむ ふな/訳(2,500円税別) 父親の運転するトラックで事故に遭い生還した1970年生まれの少は、昏睡状態から目覚めると、人が心で考えていることが聞こえるようになっていた。亡くなった父親は愛国者に仕立てあげられ、少年は〈ワンダーボーイ〉として注目を浴びる。 1980年代の韓国が舞台の本作では、超能力、権力の怖さ、人の心を理解すること、本を読む方法、そして宇宙に関する数字が何度も語られる。何かにつけ涙を流す少年は恋や母親探しなどを経て17回目の誕生日を迎え、願っていたことを彼なりに実現させる。 今回は、未来への光を感じるオーラ本と出会った。 メグ・シェリー 占術家。幼少期から人の運命や神秘的な事柄に関心を持ち、のちに占術研究家マギーに20年以上の長きにわたり師事する。西洋占星術を中心に四柱推命、タロットカード、宝石占い、手相、フラワーストーン占いなど
『ヨシダ、裸でアフリカをゆく』 ヨシダ ナギ/著(1,500円税別) 5歳の時〈アフリカ人になる〉という夢を持った女性が、2009年から2014年にかけて撮影旅行をした記録。 アフリカは多様だ。東洋人、白人を差別し砂を投げる場所もあれば、日本人を尊敬し大歓迎する小学校もある。また、ガイドのシセのおめでたい思考回路には大笑いさせられた。 現代文明から離れて暮らす、いわゆる裸族と呼ばれる人たちは誇り高い。ナギさんは服を脱ぎ、彼らと同じ姿になってコミュニケーションをとる。やりたいこと、なりたいものにまっすぐにぶつかっていく彼女は最高にカッコイイ。今回は、著者の潔さがまぶしいオーラ本と出会った。 メグ・シェリー 占術家。幼少期から人の運命や神秘的な事柄に関心を持ち、のちに占術研究家マギーに20年以上の長きにわたり師事する。西洋占星術を中心に四柱推命、タロットカード、宝石占い、手相、フラワーストーン
『軋む心』 ドナル・ライアン/著 岩城義人/訳(2,300円税別) 21人の「独白」の積み重ねによって構成された作品。舞台は不動産バブル後のアイルランドの田舎町。両親の不仲に涙する少女から死後1カ月たった老人の霊まで、多様な語り手が登場する。 ある男性は、無邪気な喜びを父親の暴力で打ち砕かれた。受けた痛みは心ない言葉、陰険さとなり彼の妻子を苦しめた。孤独な青年は、万能感と無力感のあいだを行き来しながら破壊衝動に耐えている。 それぞれの語りに耳を澄ませ、断片を組みあわせるなかで物語が浮かび上がる新鮮な読書体験だった。今回は、愛を求める心の声で織り上げられたオーラ本と出合った。 メグ・シェリー 占術家。幼少期から人の運命や神秘的な事柄に関心を持ち、のちに占術研究家マギーに20年以上の長きにわたり師事する。西洋占星術を中心に四柱推命、タロットカード、宝石占い、手相、フラワーストーン占いなどさまざ
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