アマゾンドットコムなどインターネット通販需要が急増した結果、ついに物流業界が軋みはじめた。クロネコヤマトは宅配の増加に耐え切れず従業員の待遇を見直さざるをえない状況に追い込まれている。ヤマトでは春闘で大幅なベースアップを呑み、未払い残業代も支払いを決め、有給休暇の消化も約束した。 それでも増加する一途の宅配便をさばききれない状況が危惧されている。従業員がもう簡単には集まらないのだ。なにしろ宅配の現場はきつい。中でもアマゾンからの荷物はヤマトの現場をさらに疲弊させる。そもそも多忙で自宅にいない人の利用が多い通販の荷物の時間指定は20時から21時の時間帯に集中する。普通の会社員ならとうに帰社するか居酒屋に繰り出している時間に業務のピークが来る。宅配の現場は残業時間帯が一番辛いのだ。 『ドッグファイト』(楡 周平/KADOKAWA) なぜインターネット通販の宅配の現場がここまで疲弊するのか?そこ