2月24日、村上春樹氏による7年ぶりの長編小説『騎士団長殺し』(新潮社)が発売され、ファンは歓喜に沸いた。だがその7年の間、なにも村上氏は休息をとっていたわけではない。翻訳家としての活躍は続けており、この3月には36年間の実績をまとめた『村上春樹 翻訳(ほとんど)全仕事』(新潮社)も発売された。 そこで今回は、代官山 蔦屋書店でコンシェルジュを務める、元祖カリスマ書店員で書評家の間室道子さんに、今回は、翻訳家・村上春樹のおすすめ作品を5つ選んでもらった。 村上春樹さん翻訳 オススメタイトルベスト5 1.『ティファニーで朝食を』(トルーマン・カポーティ/新潮文庫) 「純朴な青年が謎の美女に振り回される」は村上作品の永遠のテーマの一つだけど、本作は、翻訳ものは読まないという村上ファンにNYを東京に、ホリーを堀井に変えたりして、「これが村上春樹の最新作」と言ったら信じそうなくらい、村上さん好みの