『電通と博報堂は何をしているのか(星海社新書)』(中川淳一郎/講談社) 昨年から今年にかけ、社会問題として大きく取り上げられた電通新入社員の痛ましい過労自殺。月100時間を超えていた残業時間、極限状態に追い打ちをかけるような上司からのパワハラ発言に関する報道を見て、業界トップの電通は過酷な状況下で社員を働かせる「ブラック企業」というイメージを持った人も多かったのではないだろうか。 しかし依然、就職先としての人気は高い。来年卒業予定の学生を対象とした「楽天 みんなの就職活動日記」の人気企業ランキングによると、前年より順位を大きく落としたとはいえ、10位に博報堂、電通は23位と、2大広告代理店が上位に名を連ねている。華やかなイメージがある業界だが、どんな仕事をし、どんな世界なのか、意外と知らない人も多いのではないだろうか。そのリアルな実態を教えてくれるのが、『電通と博報堂は何をしているのか(星