「ナマの日本美術を見に行こう」と始まった大人の修学旅行シリーズ。今回の舞台となる京都では、14の寺で普段目にすることのできない非公開の寺宝、建築物、名庭が特別に公開されている。まだまだ眠る日本美術の神髄を、山下裕二明治学院大学教授に導かれ、女優の笛木優子が巡った。 山下:僕はこれまで京都には700回以上来ていますが、まだ見たことのないものがたくさんあるんですよ。京都で公開されているものはごく一部なんです。 笛木:なぜ京都には非公開のものが多いのでしょうか。 山下:仏像や掛軸、襖絵をはじめ、文化財は保存管理するのが難しいので、博物館に預けてそのままになっていることも多い。公開してたくさんの拝観客が来ると人手が足りないので対応できないという事情もあります。また、ご本尊の仏像が絶対秘仏で、住職でさえ一度も厨子を開けたことがないという話も少なくありません。 笛木:今回伺った霊源院の「中巌円月坐像」
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