まず基礎知識として土用は夏にだけあるのではない。 土用(どよう)とは、五行に由来する暦の雑節である。1年のうち不連続な4つの期間で、四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前約18日間ずつである。 ⇒土用 - Wikipedia したがって「土用丑の日」といっても夏だとは限らない。なお丑の日は12日に一回巡ってくるので18日のうち2回丑の日がある場合もある。 たびたび引用されている『明和誌』には 一、近き頃、寒中丑の日にべにをはき、土用に入、丑の日にうなぎを食す、寒暑とも家毎になす。安永天明の頃よりはじまる。 「寒暑とも家毎になす」とはあるけれど「寒中丑の日に」とあり冬の土用がメインであろう。そもそもうなぎの旬は冬である。 なお「べにをはき」とは「丑紅」のこと。 寒中の丑の日に買う紅。口中の荒れを防ぐといわれる。寒紅。 ⇒デジタル大辞泉の解説 土用丑の日だけではなく冬の丑の日に売られる紅。 『落