(2013年6月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 中国の基準で見ても、武漢鋼鉄は巨大だ。22平方キロの敷地――敷地内には8つの高炉、熱延工場と冷延工場、長江の港、30万人が暮らす労働者の街がある――を横目に4車線の高速道路を走ると、毛沢東のお気に入りだった製鉄所の大きさは驚異的だ。 製鉄所にはグッゲンハイムのような自前の美術館があり、古くは毛沢東から鄧小平、さらには習近平国家主席や李克強首相に至るまで、工場を訪れたすべての中国人指導者の写真が展示されている。 武漢鋼鉄は、武漢の青山区をほぼ独占している。武漢は湖北省の急拡大する1000万人都市で、成長に対処するために12路線の地下鉄網――および8つの衛星都市――を建設中だ。 生産量では発展しているが、営利企業としては・・・ だが、武漢鋼鉄は大きな問題だ。粗鋼生産で見ると、同社は最高の状態にある。中国の鉄鋼大手5社の中で最も急成長を遂