【ソウル=黒田勝弘】韓国鉄道庁は12日、事故や故障が相次ぎ世論に不安が広がっている高速鉄道(KTX)について安全点検実施と減便を発表した。KTXは最近、国産車両に重大欠陥が見つかったため、車両メーカーに異例の“リコール要請”するなど波紋が広がっている。 背景として、海外輸出を焦り製造・点検などで拙速や無理があったのではないかとの見方が出ている。 韓国高速鉄道はフランスTGVを導入し2004年に開通。その後、国産化を急ぎ、昨年3月から国産車両の運行を始めブラジルや米国など海外への輸出計画を進めていた。事故・故障の続発で輸出の見通しは難しくなった。 韓国各紙によると、国産車両はこれまで41件の事故・故障が発生。窓ガラスの破損例も多く、7日には車体下のモーター減速機の固定部に亀裂が入り脱落寸前だったことが発見され、大騒ぎとなった。 モーター減速機は重量0・5トンもあり走行中に脱落した場合、大事故