日本マクドナルドホールディングス(HD)の原田泳幸(えいこう)氏(66)が2015年3月に会長職を退任し、同社の経営から完全に身を引くことになった。経営不振に陥っていた日本マクドナルドを改革し、「デフレ時代の勝ち組」に押し上げた、と一頃もてはやされたが、ここ数年は低迷から脱する方法を見つけられなかった。 2014年にはベネッセホールディングスの会長兼社長に転じたが、就任1か月もたたないうちに発生した顧客情報の流出事件でベネッセも苦境にあえいでいる。原田氏のカリスマ性は薄れつつある。 「100円コーヒー」に多彩なサイドメニュー、コンビニがマックを駆逐 原田氏は2004年2月、アップルコンピュータ(現アップル)の日本法人社長から、日本マクドナルドの副会長兼最高経営責任者(CEO)に転身、その後社長に就いた。同社は30年以上経営を握った創業者、故藤田田氏が会長を退いた直後だった。藤田時代後半から