IoT向けの安価な小型コンピュータとして注目を集める「Raspberry Pi(ラズパイ)」の全シリーズに、GPUが標準搭載されていることをご存じだろうか。 元は教育用途として始まった同デバイスだが、ユーザーが3次元グラフィックスに触れられるよう、米Broadcom社製のメインチップにGPUコア「VideoCore」が搭載されているのである。 IoTやAI技術を手掛ける日本のベンチャー、Idein(イデイン)は、このラズパイ1~3のGPUをディープラーニング(深層学習)推論のアクセラレータとして使えるようにしたことで知られる1)。このラズパイのGPUは米NVIDIA社のGPGPUと異なり、グラフィックス以外の汎用演算を行うための開発環境やツールがチップ開発元から提供されている訳ではない。 本誌が2019年3月号で解説したように、Ideinは当時、公開されている命令セットアーキテクチャ(IS
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