太陽を反射して輝く砂が波のように連なる大地を、大きなラクダがゆっくりと優雅に歩いていく。古代から姿を変えずに広がる砂漠は、壮大なロマンを感じさせてくれる人気の旅先のひとつだ。でも万が一、砂漠でひとり迷子になってしまったら……!? そんなまさかの状況に陥ったときは、科学の力で解決すべし。最低限を心得ているだけで、意外と役にたつかもしれない。世界中の美しく過酷な「砂漠」を特集したTRANSIT44号から、誌面の一部を紹介する。 イラスト:武田侑大 砂漠で生きるための「3・3・3」 気がついたら砂漠のど真ん中にひとり……。実際にそんな状況に陥る確率はごくごく低いとは思うが、最低限のサバイバル術は万が一の事態が起きたときにきっと役に立つはず。 砂漠に限らないが、サバイバルの世界には「3・3・3の法則」というものが存在する。これらは、生きるのに必要な基本的条件「呼吸・水分・食糧」の重要性を3つの時間