もうハライチはM-1に出ないと思った3年前。 ハライチはもう、M-1にこだわるのはやめたのかもしれないと思った。 そのときの気持ちはここに綴っている 初出場以来、若くして知名度が全国区になったハライチ。ハライチといえばノリボケ漫才ー左のおかっぱ頭が発した支離滅裂なワードに、右の坊主頭が小芝居を交えた半ギレでツッコむーという独自スタイルを完全に世に知らしめた。このスタイルではもうM-1で勝てない、でも世間の求めるハライチ像は未だそこにあって、自分がやりたい新しいスタイルはなかなか世間に浸透しない。自らが築き上げた革新的な漫才が、まさにそれが、皮肉なことに今自らの行手を阻んでいる。もうM-1にこだわらなくてもいい、ライブにお客さんが集まればいい、お客さんが喜んでくれる漫才をすればいいと思うこともできただろう。だけどハライチは最後までM-1にこだわり続けてくれた。そのこだわりをちゃんと形にして、