12月6日開幕の全日本女子選手権に向けて練習するAS狭山の選手たち=23日、狭山柏原河川敷公園サッカー場 埼玉の女子サッカー界にとって、記念すべきシーズンとなった。日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)1部で、浦和が初タイトルを獲得。2部ではAS狭山が初優勝を飾り、来季から10チームに拡大する1部に初昇格を決めた。特にAS狭山の躍進は、価値ある事件。AS狭山はJリーグクラブの女子部門でもなければ、企業チームとも違い、大スポンサーの後ろ盾もない。トップカテゴリーのリーグに挑む「草の根クラブ」は、他競技でも少数派だ。 11月1日の2部最終節。2位のAS狭山は、勝ち点2差で首位に立つ伊賀と敵地で対戦した。後半9分にMF櫛筍が奪ったゴールで伊賀を1―0で退け、勝ち点を52に伸ばして逆転。監督を兼任するボランチの増田は、「みんなで団結し、強い思いでやってきた結果」と胸を張る。選手のほとんどが、それ