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ブックマーク / ameblo.jp/kyupin (381)

  • 『デパケンシロップより、デパケンR錠の方が良い人』

    今日の記事は、寝る前に突然思いついて書いているので、ややまとまらないかもしれない。あまりに文章が酷い場合、明日、修正したい。 一般に向精神薬は錠剤や散剤より液剤の方が鎮静的に働く。これが最も実感できる薬物は、おそらくリスパダール液とセレネース液であろう。 また、たいして鎮静的ではない薬物、例えばエビリファイなども液剤の方が若干鎮静的なので、躁状態の鎮静に使う際には液剤の方がやや効果的だと思う。 しかしエビリファイは液剤は恐ろしく高価なので、僕はこのような使い方はほとんどしない。それくらいなら、ほかの抗精神病薬を使う方が医療経済的に優れている。(ただし、エビリファイ24㎎のOD錠はよく使う。この薬は鎮静には優れものである)。 デパケンシロップないしジェネリックの例えばエピレナートシロップは、少量で鎮静の効果を求めたいときに便利である。またデパケンR錠が大きいこともあり、液剤でないと服薬できな

    『デパケンシロップより、デパケンR錠の方が良い人』
    diet55
    diet55 2015/01/23
  • 『リーマスとポテトチップス』

    このタイトルはなんだろうな?と思うかもしれないが、オカルトではなく、普通のエントリである。今回は一般の読者の方には少し難しいかもしれない。 リーマスを躁状態時に投与する場合、血中濃度は0.6~1.2mEq/L程度を目標とする。しかし、1.0mEq/Lくらいでも振戦がみられたりやや重い印象なのも事実である。しかも、リーマスには抗精神病薬のような即効性がない。 著しい躁状態の場合、もう少し高めの血中濃度を推奨する書籍や医師もいる。この高めの血中濃度とは、0.8~1.5mEq/L程度だが、僕はこのやり方はしない。と言うのは、何らかの体調の変化や飲水、事の関係で、中毒域までアッと言う間だからである。 リーマスは1.5mEq/L程度で、忍容性の低い人では、かなりガタガタになっていることがある。今はジプレキサやエビリファイなど躁状態に効果的な抗精神病薬が発売されたこともあり、高めのリチウム血中濃度で

    『リーマスとポテトチップス』
    diet55
    diet55 2015/01/20
    リーマスとポテトチップス|kyupinの日記 (精神科医のブログ) 食事療法をやっている人は多いね…。「リーマスは、併用薬でも容易に血中濃度が変化するだけでなく、食事(療法)やスナック菓子のようなものでも影響を
  • 『自宅で家族に誤嚥が起こった時、どう対応するか?』

    ここ15年くらいで、精神科病院内で入院患者さんの誤嚥事故がかなり減った印象である。これには理由がある。 1つは、処方される抗精神病薬のうち、非定型精神病薬の比率が高くなり、誤嚥の確率が減ったことが挙げられる。 他には、嚥下障害を持つ患者さんへの事内容の工夫や改善である。例えば、お正月でも誤嚥を起こしやすいなどは避けて、安全なものが選ばれている。また正月に限らず、その患者さんに合った事内容(形状)が選ばれるようになった。 しかしながら、刻んだ事や、ペースト状の事は感が悪いため、かなり嫌う患者さんもいる。誤嚥を起こしやすい患者は、それが死因にもなりうるので感の悪さはやむを得ない。 味だけでなく、事を噛むことも感の大きな部分であることが良くわかる話だと思う。 病院内で、突然誤嚥を起こしたら、吸引できる機器を使うか、あるいは、掃除機を持ってきて、無理やり口に入れて吸い込む。 これ

    『自宅で家族に誤嚥が起こった時、どう対応するか?』
    diet55
    diet55 2015/01/15
  • 『ジェイゾロフトOD錠の発売』

    昨年末、2014年12月15日にジェイゾロフトのOD錠が発売されている。剤型追加なので新薬とされず、発売後、14日の投与制限を受けない。 上記は見であるが、25㎎、50㎎、100㎎とも外から見る限り同じような大きさである。 いかにもジプレキサザイディスやエビリファイODのようにフワフワの錠剤が出てきそうな包装になっている。ところが、そうではない。 上は25㎎剤型のOD。 これは50㎎錠。 これは100㎎錠。 25㎎の10錠入りシートを開封してみた。この見には2錠だけ、物の錠剤が入っており、他は空になっている。 上の写真を良く見るとわかるが、2列目からは「みほん」と記載されている。みほんと書かれていない場所には物の錠剤が入っている。 これは裏側。 開けてみると、かなり小さな錠剤が出てきた。25と記載されており㎎もわかる。 100㎎錠のみほんも開封する。 これはかなり大きい錠剤と言える

    『ジェイゾロフトOD錠の発売』
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    diet55 2015/01/07
    ジェイゾロフトOD錠の発売|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「院外薬局に処方箋を出している精神科病院やクリニックは、希望すれば変更してもらえるのではないかと思う。」
  • 『他の医師の追加処方は失敗が少ない』

    近年は眠剤の2週間制限が撤廃されて、1か月処方できるものがほとんどである。したがって、特に混雑する精神科病院やクリニックでは、1か月かそれ以上の通院間隔の人が増えている。 眠剤を処方しているために2週間に1度の通院となってしまうのは、患者さんにとって不自由なことなので、精神病院協会などが1か月処方できるように国に働きかけたと言う。(そういう話)。なかなか受け入れられなかったが、やっと1か月処方できるようになったのである。 しかしその結果、流行っている病院やクリニックは良いがそうでないところは、1か月の患者さんのトータルの受診回数が少なくなり、収益が減少する結果になった。 たまにアメブロメールで、自分はクリニックに通院しているが、入院歴もないし症状も落ち着いており、また薬も少ないのになかなか2週間通院から1か月通院になりません。どうしてでしょうか?という質問が来る。 これは主治医が、まだ良く

    『他の医師の追加処方は失敗が少ない』
    diet55
    diet55 2015/01/04
    他の医師の追加処方は失敗が少ない|kyupinの日記 「近年は眠剤の2週間制限が撤廃されて、1か月処方できるものがほとんど」 「しかしその結果(中略)患者さんのトータルの受診回数が少なくなり、収益が減少する結果に
  • 自閉性スペクトラムとインターネットの関係など | kyupinの日記 気が向けば更新

    今回、向精神薬の離脱症状について、実際に臨床に関わる精神科医としての意見を一連の記事でアップしている。 その際に、コメント欄およびメールなどでいくつか質問や意見がみられた。参考欄でリンクしていないが、過去ログを読めば容易に関係性がわかるものが大半であった。 このブログは2006年から始め、既に8年間を超えているため、過去ログまで全て読んでいる人はかなり少ないのではないかと思う。これはやむを得ない。 そのいくつかの質問の中で、「kyupin先生は精神科の薬を飲んだことがありますか?」というものがあったが、その答えは過去ログにあるし、他の精神科の意見も少ないがアップしている。(その他、星新一など) その象徴的なものは、「体験・ジェイゾロフト」であろう。その他として、「メラトニン 」の最後のパートにも記載している。以下再掲。 僕は常用している薬はないが、か何か読んでいて頭が冴えて眠れず、しかも

    自閉性スペクトラムとインターネットの関係など | kyupinの日記 気が向けば更新
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    diet55 2014/12/30
  • 『向精神薬のスティグマと離脱症状について』

    今回はタイトルは異なるが、昨日の記事と一連のものである。 過去ログ「不安障害とアモキサン 」の中に、以下のような記載がある。 例えば、これ以上処方できないようなベンゾジアゼピンの併用患者が転院してくることがある。このような処方、 ソラナックス 2.4㎎ デパス 3㎎ ジェイゾロフト 100㎎ ここに書いたデパス3㎎は1㎎錠の3回処方ではなく、0.5㎎の6回処方であり、つまり彼女は1日6回デパスを服薬している。こうなる理由はデパスは半減期が短いことも関係している。自分の感覚的には、この処方は精神科医としては恥だと思う。 これを読んで、 自分はデパス3㎎を飲んでいるが大丈夫でしょうか? というアメブロメールが来た。それも3つくらい。この記事の意図はそこではなく、出されている薬物が3剤全て上限に達しており、もはや増量できない点である。 元々、僕はデパスはあまり使わないタイプの精神科医だが、ベンゾ

    『向精神薬のスティグマと離脱症状について』
    diet55
    diet55 2014/12/28
    向精神薬のスティグマと離脱症状について|kyupinの日記 「離脱が酷く簡単に薬が中止できないのであれば、次にトライできない。」「その人にほんの僅かの向精神薬しかトライできないわけで、精神科の薬物療法自体が成
  • 『精神科雑誌、精神科治療学の特集』

    今回は、次回と一連の記事である。長すぎるので前半、後半に分けており今回は前半。 先日、「薬を飲み忘れたら、気づきますか? 」につけられたコメント欄に、向精神薬の離脱症状は、このブログで書かれているほど稀なものではなく、非常に多いと言う内容の反論があった。 元々、このブログでは、薬物の離脱について触れた記事は、過去の精神科医によるサイトより遥かに多い。 例えば、パキシルの変更の効きにくさや中止後に残る音体験、ドグマチールで意外に減量しにくい人がいること、向精神薬の減量は増量より危険が伴うため、専門の精神科医に減量スケジュールを任せる方が良いなどである。その他、より減量しやすい薬にいったん変更するなどの記事もある。 つまり、このブログは向精神薬の離脱症状はないとは言っていない。ただ、患者さん全体からすると、離脱に非常に苦しむ人はインターネットで喧伝されているほどはいないことを指摘している。 こ

    『精神科雑誌、精神科治療学の特集』
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    diet55 2014/12/28
    精神科雑誌、精神科治療学の特集|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「ただ、患者さん全体からすると、離脱に非常に苦しむ人はインターネットで喧伝されているほどはいないことを指摘している。」
  • 『ストレス耐性』

    今回は、「九条良源のブログ」の「うつ病は甘えではなく「未熟」なのだ」というエントリにインスパイアされた記事である。 日の会社は長く、悪く言えば軍隊式、良く言えば簡単には解雇されない終身雇用を基としていた。 アメリカでは、ある街が気に入ったら、その街に転居し、その場所で働ける会社を探す話を聴いたことがある。日では信じられないことである。 会社の都合で、社員に単身赴任を簡単に強いるのは、世界でも日が飛びぬけて多いのではないかと思われる。つまり、会社は軍隊なのである。 バブル末期(1980年代後半)、非常に景気が良かったこともあり、非常勤の雇用形態でも結構なサラリーが得られた。当時、フリーターは急に転勤を命じられることもなく、辞めても文句は言われないため、憧れる若者も多かった。 フリーターは現在のような低賃金、不安定なイメージさほどはなかったような気がする。 普通、軍隊の規律内で就労する

    『ストレス耐性』
    diet55
    diet55 2014/12/26
    ストレス耐性|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「現代の元軍隊的会社では、適応障害的な不安障害、うつが多いからである。環境の調整で良くなるなら、その方がずっと良い。」
  • 『眠らないヒトはなぜたくさん食べるのか?』

    過去ログでXファイルの記事をいくつかアップしている。このテレビドラマも随分昔のものになってしまった。 主人公のモルダーが、全く眠ることがない老人を紹介していた。その老人は、すぐには気付きにくいが、普通の人とは違うと言う。 それは、普通の人より遥かに事量が多いことだった。全く眠らない人は、何らかの栄養素を補給しないといけないらしい。 西洋人は一般に日人より睡眠時間が短く、その理由の1つとして、摂取カロリーが日人より遥かに多いため、そこまで眠らなくて良いと言う話がある。 この2つの話は非常に似ている。つまり、睡眠時しか生成できない何らかの物質が存在し、それは物にも含まれているのである。 また、その物質は脳内の神経伝達物質にも関わっているため、不眠の持続により精神面の不調を来す。それはうつであったり、既に精神病を発症している人では、その精神病の悪化である。 一般に、統合失調症双極性障害

    『眠らないヒトはなぜたくさん食べるのか?』
    diet55
    diet55 2014/12/23
    眠らないヒトはなぜたくさん食べるのか?|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「睡眠を十分に摂ることは、すなわち治療の一部のようなものである。」
  • 『薬を飲み忘れたら、気づきますか?』

    1か月処方になると、受診が不規則になる傾向がある。28日あるいは30日分、処方していても1か月半か2か月に1度しか来ない人など。 そのような服薬の用量もたいして多くない人に 薬を飲み忘れたら、気づきますか? と質問してみた。その患者さんの処方は、 ジェイゾロフト 12.5㎎ メイラックス 1㎎ 例えばこのような内容である。その患者さんは、ちょっとだけ考えて、 飲まなくても気付かない。 答えた。そこで、(気付かないのは) 何日くらい? 3日くらいでしょうか? と続けて質問してみると、それは時期によるという。つまり、比較的状態が良い時は、忘れても全然気づかず、例えば1週間くらい忘れたりする。最近は比較的毎日忘れず飲んでいるとのことだった。 その人は、薬がなくなると再診するらしい。つまり、その人の再診する基準は薬の残量というわけである。しかし全く薬が必要でないということではない。 このようなやり

    『薬を飲み忘れたら、気づきますか?』
    diet55
    diet55 2014/12/21
    薬を飲み忘れたら、気づきますか?|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「このようなやりとりから、向精神薬の離脱は、インターネットで語られているほど大きくないことがよくわかる。」
  • 『待たせないといけないと言った話』

    今日の記事は前回と少し関係がある。まだ研修医を終えたばかりの頃、僻地の公的な精神科病院に赴任した。これはプロフィールの過去ログに出てくる。 その病院は寄せ集めの集団で、同じ大学出身者はおらず、また誰も同じような状況であった。(同じ大学の医師が2名いないと言う意味)。 また相対的に経験の不足した若い医師が多かった。当時、僕はうつ病、うつ状態の治療経験が不足していたと思う。それにもかかわらず、院外勉強会にも参加できない状況なのである。また、院内勉強会すらなかった。 院内は平和だったが、患者さんは大変だったかと言うと、そうでもなかった。新患など1年に数人しか来ないのである。僕は毎週1日だったか2日だったか忘れたが、外来日があり10名に満たないほどの患者さんを診ていた。 唯一、統合失調症の発症したばかりの新患の女性患者さんを診たが、教科書に出てくるような典型的な緊張病性興奮を呈していた。その患者さ

    『待たせないといけないと言った話』
    diet55
    diet55 2014/12/15
    待たせないといけないと言った話|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 麻酔をしてECTをして…!?
  • 『他科の薬を精神科で処方してほしいという希望』

    外来患者さんから、 他の科の病院の薬を精神科で処方してほしい。 と希望されることがある。その理由は、精神科と他の科の2か所になると時間がかかることが大きいと思われる。 ある日、自分の病院の近所の整形外科にかかろう思い、午後の診察開始時間の15分前に行ったところ、名前を書こうとしたら、事務のお姉さんから1時間以上は待たないといけないと言われた。 外来の待合室は、既に患者さんがギッシリ満員だったのである。ショックを受け、その日は諦めて帰宅した。 自分の外来はスピード診察なので、1時間待たされたとしたら奇跡である。40分待ってまあまあと言える。運が良いと受け付けを済ませ、トイレに行った時に呼ばれる(受け付け直後、外来にいない患者はほぼトイレにいる)。 朝一番はかえって待たされることが多い。その理由は、まずデイケアの患者さんを診察するからである。そういうルールになっている。したがって、朝一番より、

    『他科の薬を精神科で処方してほしいという希望』
    diet55
    diet55 2014/12/13
    他科の薬を精神科で処方してほしいという希望|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) わかるわかる。他にも理由はあるんだけどね(^^;;
  • 『米国処方箋医薬品市場における販売実績2012年』

    2012年のアメリカ処方箋医薬品市場の金額ベースの順位。(単位:百万ドル) 1、エビリファイ 4066(抗精神病薬) 2、アドエア 4011(気管支拡張薬) 3、ランタス 3969(糖尿病治療薬) 4、エンブレル 3967(リウマチ治療薬) 5、サインバルタ 3918(抗うつ剤) 6、レミケード 3583(リウマチ治療薬) 7、リツキサン 3320(モノクローナル抗体) 8、Neulasta 3207(免疫賦活剤) 9、クレストール 3164(高脂血症治療薬) 10、Copaxone 2893(多発性硬化症治療薬) (Neulasta、Copaxoneは邦未発売) エビリファイは2002年に世界で初めてアメリカで発売され、ちょうど10年目の2012年、アメリカの処方箋薬でナンバーワンの売り上げになった。(金額ベース) これは処方箋数となるとジェネリックの薬価がかなり低いため、たぶんこの順

    『米国処方箋医薬品市場における販売実績2012年』
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    diet55 2014/12/13
    米国処方箋医薬品市場における販売実績2012年|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 1位は大塚製薬のエビリファイ
  • 『輪番で診るクリニックの患者さんは薬の内容が問い合わせられないこと』

    精神科の輪番では、どこにも受診していないか、クリニックに受診している人を診ることになるのが原則である。 実際は、何らかの都合でどこかにかかりつけ病院があるが受診せざるを得ないことも多い。このような時、かかりつけ病院に電話をすると、夜間でも現在の処方薬はわかる。 最近よく感じるのは、夜間輪番では、クリニックで治療中の人たちは、人が何を飲んでいるかわかっておらず、お薬手帳もない場合、問い合わせ先がないこと。 いったいどのような治療をされているのかさっぱりわからない。特に行き倒れ状態で救急車で搬送されるような人である。 クリニック受診者で、人に不利益が生じる面を挙げると、例えば上のようなケースである。 輪番医は、その病態に応じた治療をするほかはないが、何らかの禁忌があった場合、事故が起こることもありうる。 過去ログに、悪化時に入院が必要な事態になるような人は、なるだけクリニックより精神科病院

    『輪番で診るクリニックの患者さんは薬の内容が問い合わせられないこと』
    diet55
    diet55 2014/12/09
  • 『現在の医学部の難易度』

    医学部は年により微妙に難易度が変わる。これは東大理Ⅲを除き、そういう傾向があると思う。例えば丙午の年は出生数が激減したために、相対的に合格しやすかったと思われる。たぶん、その年に限って合格定員を減らしたりしないから。 また、ある年に受験者数が集中し、難易度が上がった翌年はその反動が来ることがある。したがって同じ大学でも難易度は一定ではない。 過去に最も国立大学医学部の難易度が高かった年は、おそらく東大の大学入試が中止された年であろう。 この年、学生運動が激しく色々な事件が重なり大学入試が中止され、理系、文系の一般学部の学生が各地の医学部に流れた。 自分の大学は2年前は、かなり難易度が高かったと言う。理由はよくわからない。自分の年は普通くらいで、2年前よりは易しかったと思われる。何を基準にするかというと、地元にある予備校の意見が主だが、毎年比較的合格数が多い高校の進路指導の先生の意見や具体的

    『現在の医学部の難易度』
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    diet55 2014/12/06
    現在の医学部の難易度|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「医学部の方が卒業後の裁量が効くというか、悪く言うとモラトリアムが許される」 「何か精神面にトラブルがあっても、医師なら最低限の仕事
  • 『紹介状の「どのように治療しても難しい」という付記』

    紹介状に前医から、「どのように治療しても難しい」という付記があることがある。このような患者さんの処方は概ね2種類に分けられる。 1つは、どのような薬も副作用などで飲めないか、あるいは有効でないため、薬がほとんど処方されていない人。例えば以下のような処方。 レキソタン 5㎎ とか、 サイレース 2㎎ など、抗不安薬か眠剤が1剤だけ処方されていることが多い。この処方の記載の前に、それぞれの薬によりいかなる結末に至ったか書いてあるものもある。ここまで記載する医師は真面目な人だと思う。 もう1つは、そこそこ薬が処方されているが、いまいち迫力がないもの。比較的多剤だが、量はあまり出ていない。 良く考えると、たとえ難治性だとしても、大量多剤だと「どのように治療しても難しい」とは記載しにくいような気がする。あまりにも言い訳がましくて。 このようなことから、紹介されて来るような人で、どのような道筋でも良く

    『紹介状の「どのように治療しても難しい」という付記』
    diet55
    diet55 2014/12/05
  • 『精神科の仕事の濃淡について』

    先日も触れたが、「九条良源のブログ」を時々見ている。専門的な記事はついていけないものの、自分は理系であることや、彼が極端に難しい記事は避けていることもあり、結構、読んでいる方だと思う。最近の記事で面白いものがあった。 2014年12月06日 人間らしくない生活をしていました 昨日は、当にひどい一日だった。新しいシステムが初動して3日目の朝、会社に出勤してシステムの稼働状況を確認すると、何とシステムが止まっていた。プロジェクトメンバー全員で何とか原因を特定し、大急ぎで復旧させるという大トラブルに遭遇したのである。 から始まる文章で、簡単言うと、彼の会社のシステムがバグを起こしてしまい、そのバグの修正のために時間に追われながら、大変な目にあった話である。 この話は、システムを作る業務には避けられないものだと思われる。実際、銀行などに納入しているシステムのバクのため、納品した会社のシステムエン

    『精神科の仕事の濃淡について』
    diet55
    diet55 2014/11/30
    「なんて人間らしい生活をしていないんだろうということに気付いた。…私の生活はインターネットと一体化している。朝コンピュータを起動して始まり、夜コンピュータをシャットダウンして終わる生活である。これでは
  • 『不安障害とアモキサン』

    過去ログにパニック障害にアモキサンが効いた話が出てくる。また、不安やパニックは今はSSRIが推奨されているが、アンプリットやトフラニール、あるいはアナフラニールなどの旧来の抗うつ剤も有効と言う記載もしている。 アモキサンはSSRIではない抗うつ剤の1つとして、今でも存在感のある抗うつ剤である。その理由だが、アモキサンは純粋にアップさせる効果が高いし、不安感などにも有効なことがあるからである。 ただし、アモキサンは古典的躁転を来しやすい。しかしながら、SSRI的な病状の紛れや複雑化は少ない抗うつ剤である。こんな風に書いていると少し不思議な感じがする。 例えば、これ以上処方できないようなベンゾジアゼピンの併用患者が転院してくることがある。このような処方、 ソラナックス 2.4㎎ デパス 3㎎ ジェイゾロフト 100㎎ ここに書いたデパス3㎎は1㎎錠の3回処方ではなく、0.5㎎の6回処方であり、

    『不安障害とアモキサン』
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    diet55 2014/11/28
  • 『ベルソムラの発売と薬価』

    ベルソムラ(スボレキサント)は11月21日に発売と言われていたが、数日延期になり、今日(11月26日)発売になった。 しかし、一般精神科病院では、すぐに納入する病院は少ないと思われる。(卸との見積もりなどの交渉があるため)。 剤型は15㎎と20㎎であるが、15㎎は高齢者向けの剤型で適宜増減できないので、1日2錠処方されることはありえない。 薬価は、 20㎎ 107.9円 15㎎ 89.1円 となっており、一般の睡眠薬に比べ著しく高価である。 また、発売後1年間は、2週間処方までに制限されるので、1か月処方を受けている人は処方されにくいと思う。 発売後、1年間、2週間処方制限を受けるのは、この薬が特別だからではなく新薬はそういうルールになっているからである。 例外として、既発売の薬でOD錠が発売された場合などは、厳密には新薬とは言えないため、すぐに1か月処方できることが多い。これは患者さんの

    『ベルソムラの発売と薬価』
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    diet55 2014/11/27