今年2月、視察のため来日した。犯罪対策について話すボルソナーロ氏は時折、笑顔でさらりときつい言葉を口にした。悪意はなさそうだったが、明るい人柄との落差に驚かされた。 イタリア系移民の家庭に生まれ、軍事独裁政権だった1977年に陸軍入隊。88年に大尉で退いた。 ボルソナーロ氏は選挙前、親しい人たちに「今のブラジルは静かな戦争のさなかにある」と語った。敵は過激な左派、同性愛者らキリスト教的な伝統的価値を壊そうとする人々、そして犯罪者だ。 軍時代からの友人は「昔から口は悪いがタフで明るく、指導力があった」と話すが、当時の上官は「過剰な野心家」と評価していたという。当時、兵士の低賃金を新聞に告発して問題になったこともある。 89年にリオデジャネイロ市議になり、91年に下院議員に。大統領選ではダークホースとみられていたが、背後では元将軍ら軍関係者が支援に動いていた。 目指すのは、ブラジル国旗に書かれ
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