「居酒屋独立論」。そう揶揄(やゆ)された時代とは明らかに違う議論が、そこにはあった。「琉球民族独立総合研究学会(独立学会)」が十月下旬に那覇市内で開いたシンポジウム。沖縄で話されている島言葉も交え、グアムや台湾から招いたパネリストとともに、小国の自治や独立について語り合った。 「米国の統治によって土地を奪われ、基地がつくられた。沖縄で起きたことはグアムと同じ」。シンポに参加したグアム政府脱植民地化委員会のエドワード・アルバレス事務局長は強調した。 グアムは面積の約三割を米軍基地が占め、国連が植民地状態であると判断する「非自治地域リスト」に登録されている。アルバレス氏は、沖縄も非自治地域リスト掲載を目指して活動し、国際社会に現状を訴えるよう提案した。