火災で11人が死亡した札幌市東区の自立支援関連施設「そしあるハイム」は、廊下を挟んで部屋が並ぶ「中廊下式」だった。 同じ構造のアパートでは、北九州市や大阪府豊中市などで多くの死者を出す火災が起きている。専門家は「煙や火炎の拡大が速く、避難が難しい」と指摘する。 札幌市消防局によると、そしあるハイムは木造2階建てで、廊下の両側に居室が並び、屋内に階段が2カ所あった。生活保護受給者ら16人が入居し、1階と2階で計11人が死亡した。 中廊下式の木造アパートの火災では、被害が拡大するケースが目立つ。北九州市では昨年5月、日雇い労働者ら6人が死亡。同8月には秋田県横手市で5人が死亡し、大阪府豊中市でも同12月に5人が死亡した。 北九州市消防局などは火災を受け、コンピューターで現場の2階建てアパートを再現した実験を行った。火元とみられる1階玄関付近からの出火を想定した場合、煙は1階の中廊下で2分、2階