これは「ステマ」ではない 「ステマ」という言葉は、消費者のフリをして特定の商品やサービスの購入に他の消費者を誘導することを指す。以下の文章は、本を買って欲しい、あるいはせめて最寄りの図書館にリクエストを出して欲しいという著者の切なる願いの反映であり、あえて言えば宣伝文である。 したがって、これは「ステマ」ではない。 「ナショナリズムとマスメディア」事始め ぼくが「ナショナリズムとマスメディア」というテーマで研究を始めたのは、1995年のことだ。当時、ぼくは大学3年生だった。 もともとは国際的な経済格差に関心があり、たまたまマスコミュニケーション論のゼミを志すことになったことから、ゼミに入るための選考では情報発信力の国家間格差というテーマでレポートを書いた。 その後も同じテーマで研究を進めるべく本を読んでいたのだが、そこで出会ったのがベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』という本だった