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ブックマーク / cruel.hatenablog.com (8)

  • ラスコー展とニコラス・ハンフリー - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ぼくはニコラス・ハンフリーの『獲得と喪失』が非常に気に入っている。基的なアイデアは、人間は何かを失うことで何か新しいものを獲得し、進歩してきたというもの。たとえば、人は文字や記録を発明するのと前後して、を丸ごと記憶できるような記憶力を失う。それは小さな退歩だけれど、でもそれによりみんなが記憶を共有できることで、人類としては大きな進歩につながる、というわけ。 喪失と獲得―進化心理学から見た心と体 作者: ニコラスハンフリー,Nicholas Humphrey,垂水雄二出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2004/10メディア: 単行購入: 4人 クリック: 45回この商品を含むブログ (62件) を見る あるいは、人間が美男美女だけにならないのは、醜男やブスが異性を得ようと努力するからだ。その結果、人類は進歩する。人間が超天才ばかりにならないのは、バカが相談しあうほうが社会が構成

    ラスコー展とニコラス・ハンフリー - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • Luigi Luca & Francesco Cavalli-Sforza The Great Human Diasporas: 人類進化と分布のとても優秀な一般向け解説書。インチキに使わずきちんと読もう! - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    The Great Human Diasporas: The History Of Diversity And Evolution (Helix Books) 作者: Lynn Parker,Luigi Luca Cavalli Sforza出版社/メーカー: Perseus Books発売日: 1996/11/06メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログを見る しばらく前に紹介した The History and Geography of Human Genes と同じく、嫌韓ネトウヨの人種差別的なねつ造でよく引き合いに出される。The Great Human Diasporas + 韓国 でググルと、まったく同じソースの文が、あちこちに果てしなくコピーされていることがよくわかると思う。 書名+韓国でググった結果 The History and Ge

    Luigi Luca & Francesco Cavalli-Sforza The Great Human Diasporas: 人類進化と分布のとても優秀な一般向け解説書。インチキに使わずきちんと読もう! - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • え? じゃあエンブレムの「コンセプト」は原案にはなかったってこと? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    東京オリンピックのエンブレムの問題はもう、実におもしろくてもともとオリンピックなんかやるなと思っていた身からすれば、これだけ楽しませてくれるんなら少しは大目にみようかと思ってしまうほど。 で、ぼくはどうでもいいオリンピックのエンブレムなんかどうでもいいんだけれど、そのぐだぐだぶりは大変おもしろく見ている。で、今日になってエンブレムの「原案」と称するものが出てきた。この左端。 ????? なにこれ?? というのも、最初にあのベルギーの劇場ロゴとそっくりだという指摘があったときに「いや全然ちがいます、コンセプトがちがいます」という主張が行われ、その際に出てきたときの「コンセプト」というのはこんな説明になっていた。 www.advertimes.com そのコンセプトというのは、正方形9分割に日の丸の丸を重ねて作ったものだ、ということだった。こんな図が出てきている。 分割した正方形と円を重ねて、

    え? じゃあエンブレムの「コンセプト」は原案にはなかったってこと? - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    dissonance_83
    dissonance_83 2015/08/29
    意図的か知らないけど、擁護している人の多くはコンセプトの後付けの件について言及しないのが疑問。後付けだったらいくらでも言い訳は立つしね。
  • 反知性主義2:森本『反知性主義』:ホフスタッターの当事者意識や切実さはないが概説書としてはOK - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    おちゃらけ (承前) まずは少しおちゃらけから。 前回の反知性主義話を書いた直後に、斉藤環が次のようなツイートをした。 あ〜また誤解する人が出てきたので注釈しときますとですね、僕が「反知性主義」と呼んでいるのは「バカ」の上品な言い換えとかじゃなくて、「地アタマだけは良い連中の実学志向&人文知軽視」のことですんで誤解なきよう。— 斎藤環 3.15発売「まんが やってみたくなるオープンダイアローグ 」 (医学書院) (@pentaxxx) August 21, 2015 さて、8月21日にこのツイートが出てきて、しかもその中で「僕が「反知性主義」と呼んでいるのは「バカ」の上品な言い換えとかじゃなく」と述べているのは、おそらくぼくの前回 (8月20日)の記述を意識したものだと思う。そうであるにせよないにせよ、ぼくはこういう参照先を明記しないでほのめかしで済ませるやり方は、とても低級な知的堕落だと

    反知性主義2:森本『反知性主義』:ホフスタッターの当事者意識や切実さはないが概説書としてはOK - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 反知性主義1: ホフスタッター『アメリカの反知性主義』 知識人とは何かを切実に考えた名著 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    はじめに 反知性主義をめぐるを3冊読んだので、その話をちょっと書こう。なぜそんなものを読もうと思ったかというと、『現代思想』の「反知性主義特集」に対するアマゾンのレビューがぼくのツイッターでちょっと話題になっていたからだ。 「彼らは反知性主義だ」と規定する知性は知性主義的なのか? ぼくはこの特集を読んでいないし、読むつもりもない。が、このレビューの主張はよくわかると同時に、この特集のスタンスについて疑問が湧いてきた。 というのも、このレビューを信じるなら、この特集での「反知性主義」というのは、「自分とちがう考え」のことらしく(たとえば原発推進とか安部政権評価とか)、そしてそれを「反知性主義」と呼ぶのは、要するに「バーカ」というのをご立派に言い換えているだけらしいからだ。 さて、まずぼくはこの手の言い換えが嫌いだ。ぼくはしばしば、バカをバカとはっきり言うので、性格が悪いとか下品とか言われる

    反知性主義1: ホフスタッター『アメリカの反知性主義』 知識人とは何かを切実に考えた名著 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 中国メディアの歪曲 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    昼休みに2ちゃんまとめサイト見てたら、こんな記事を見かけた。 web.archive.org なんかBBCってえらくきついこと言うんだねー、と思って、実際なんと言っているのか見てみようと思って、検索かけました。ここで言及されているのは、明らかに次の記事。 www.bbc.com 一瞬ぼくはこれを見て「あ、日は『ごめんなさい』がどうしても言えない国だと非難してる記事なんだね」と思ったんだけど、よく見るとちがう。 「Japan's 'sorry' seems to be the hardest word to remember」、つまり、日は「ごめんなさい」って言ってるのに、それがまるで記憶されない、という題名だ。 え? なんか最初の記事のニュアンスとちがわない? じゃあその題名になっている部分は?日は羊の皮を被った狼、つまり平和主義のふりした侵略軍事国家っていう糾弾はどこに出てくるの?

    中国メディアの歪曲 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ピケティにからんで日本の格差について - 山形浩生 の「経済のトリセツ」

    21世紀の資 作者: トマ・ピケティ,山形浩生,守岡桜,森正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/12/09メディア: 単行この商品を含むブログ (107件) を見る ピケティがらみの話で、そろそろデータを見た人が反論を始めている。そして、日の状況はちがう、日はまれに見る平等社会、日は格差が開いていないどころかかえって狭まっている、よってピケティなんかダメ、という議論をしている。 さて、ピケティを盲信して格差、格差、この世の終わりだ資主義の宿痾だ革命だマルクス様の復活だついでにアベノミクス許さんとさわぐのはたいへん愚かで恥ずかしいことなので、やめていただきたいところ。金持ち儲かるんだろ、知ってたぜ、常識だフン、どうせオレたち貧乏人はいくら頑張ってもダメなのよ、ついでにアベノミクス許さん、とかいった間抜けな発言は、ツイッターくらいにとどめておいてほしい。 その意味

    ピケティにからんで日本の格差について - 山形浩生 の「経済のトリセツ」
  • Cavalli-Sforza et al. The History and Geography of Human Genes: 人間の遺伝子分布についての立派な百科事典。ネトウヨどもは本書についてのインチキなデマをやめるように。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    The History and Geography of Human Genes 作者: Luigi Luca Cavalli-Sforza,Paolo Menozzi,Alberto Piazza出版社/メーカー: Princeton Univ Pr発売日: 1996/08/05メディア: ペーパーバック クリック: 1回この商品を含むブログを見る ときどき、2ちゃんねる嫌韓系まとめサイトを見る。そこに書かれていることの大半は同じネタのくだらないコピペと、我田引水の曲解まみれではある。でも、ときどきおもしろい(いろんな意味で)ネタが出ているし、そうしたサイトのネトウヨ諸氏と同じくらい異様な韓国側の自国美化も笑えるし、さらに往々にして嫌韓屋たちの主張のある程度はそれなりに正当なものでもある。が、もちろんその他の部分はとんでもないねつ造や歪曲だったりする。 さて、そこに頻出するのが、遺伝ネタ

    Cavalli-Sforza et al. The History and Geography of Human Genes: 人間の遺伝子分布についての立派な百科事典。ネトウヨどもは本書についてのインチキなデマをやめるように。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
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