超低金利の長期化により、貯蓄による資産形成が難しくなり、金融庁も少額投資非課税制度「つみたてNISA」などを活用した投資信託を推奨している。一方で、銀行が販売した個人向け投資信託の「半数が損失」を出しているという、不安な報道もなされている。 そんな中、元本の確保を目指す投資信託が登場し、熱い視線を浴びている。が、そんなありがたい話が本当にあるのだろうか。青山学院大学金融技術研究所長の青山尚司教授が、そのカラクリを解説してくれた。 長らく、そして今も「タンス預金」に満足している日本人はリスクが苦手。個人投資家は「元本保証」「元本確定」という言葉に弱いと言われる。Shutterstock投資信託はもともと、預金のように元本が保証される商品ではない。ところが最近、運用による損失を投資元本の一定範囲内に抑える「損失限定型」や、一定の投資期間を経過した後は投資元本を保証する「元本確保型」といった商品
