この神業の持ち主Dirk Dzimirskyは、まずインスピレーションを得た写真から基礎となる構図を描き、そこに何度も何度も手を加え、リアルな肖像画を完成させるという。 単に写真っぽいリアルな絵というより、彼自身「見る人が描かれた人物の内面、感情をも感じ取れてしまうような作品を目標にしている」と語っているように、にじみ出る存在感がDirk Dzimirskyの作品がスーパーリアルと言われるゆえんであろう。 「ちまたにはフォトショップの手を借りた完璧な写真が溢れている。しかしあえて人間の不完全さを忠実に描くことで、作品を見てくれる人に正直に向き合いたい」と語るDzimirsky氏。水彩画や油絵ではなく素描にこだわるのも、その方が何層にも線や点を加えてリアリティーを再現できるらしい。 それでは個々の感情、存在までにじみ出てくる作品をじっくりご覧いただきたい。