政府・与党がコロナ禍の高齢者向け支援策として検討する「年金生活者臨時特別給付金」が波紋を呼んでいる。複数の与党幹部によると、約2600万人に一律約5千円を配る案も浮上。現役世代とのバランスを欠くため、若者や専門家からは批判が相次ぐ。野党も国会論戦に持ち込んだ。 【図解】4月から年金月額はこう変わる 「何で高齢者だけなんですか。選挙目当てって言うんじゃないですか」。17日の参院予算委員会で、立憲民主党の蓮舫議員が指摘した。 岸田文雄首相は「コロナの影響の中で重層的に様々な政策を用意していますが、対応が及んでいない方がおられるかどうか、こういった議論だと思う」として、「様々な状況をみた上で政府として検討したい」と答えた。 給付金は15日に自民、公明両党幹部が首相官邸を訪れて要望した。対象は高齢者のほか、障害や遺族年金の受給者で、所得が低い住民税非課税世帯向けの10万円の「臨時特別給付金」を受け