(2015年2月10日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 自ら志願してウクライナ軍第25大隊長を務めるアレクサンドル・ダシュケビッチ氏は金曜日、8日間にわたって親ロシア派勢力による攻撃を必死に食い止めた後、ウクライナ東部の戦線に位置するニキシノ村とリドカドブ村を警護していた。降ってわいたかのように、突如、部隊に撤収命令が下ったのは、そんな時のことだ。 第25大隊は数百人のウクライナ兵とともに、さらに北へ行ったところにあるデバリツェボに再配備されることになった。デバリツェボは、ロシアの支援を受けたウクライナ東部の分離主義勢力の支配領土という海に張り出す、キエフの支配下にある半島として存在する戦略的な鉄道の要衝だ。 発電用の石炭供給のカギを握る都市 長期化した泥沼の膠着状態の末に先月末に親ロ派勢力がドネツク空港を掌握したことで、デバリツェボが最前線として浮上し、この戦いにおける大きな転換点にな