バージョン番号を持たないRust ただし、安定性(Stability)という部分ではここでも他のプログラミング言語にはない特徴がある。それはアップグレードに関する内容で、Rustにはバージョン番号という概念がなく、Editionという形でリリースされ、それぞれのEditionに対応して書かれたソースはそのEditionがDeprecate(非推奨)にならない限りは実行できるという点だ。 Editionの説明の前に、Rustがソースコードから実行形式に変換されるまでのフローを理解しておこう。実際には1回のコンパイルで実行形式ができるわけではなく、内部ではソースコードからHIR(High-level Intermediate Representation)に変換、そこからMid-level Intermediate Representation)に変換される時点で所有権などのチェックが行われる