あなたを詩が撃ち抜く。最果タヒの詩作品を使ったシューティングゲームです。
【解題】 渡邉真衣子さんのこの「アイ・アム・ザ・ウォルラス」論は、たった一曲に微視的な視線を開くだけで、「世界」が完全開示される素晴らしい機微を伝えている。むろん視線は一曲のうえに張り詰めている多層を探り、一枚一枚をめくるように動く。「アイ・アム・ザ・ウォルラス」の原曲(しかもイギリス・ヴァージョン/アメリカ・ヴァージョン)、作曲者ジョン・レノンがインスパイアされたルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』、そしてそのディズニー版の映画化、さらにはロック界の内輪話。結果、シュールでサイケデリックな歌詞の細部がみるみる実質づけをなされてゆく。しかもそれが歌詞細部の相互交通をも付帯するから、「アイ・アム・ザ・ウォルラス」の歌詞が分光器にかけられたように、よりカラフルな光を発するようにもなる。「解釈学」の王道を、渡邉さんのレポートはそのように歩んだ。 なぜ、「セイウチ」が登場しているのかは、キャロルの
日本の詩はどこにあるか・続 藤井貞和 『ピューリファイ、ピューリファイ!』(一九九〇年七月 書肆山田発行)より 初出『 』(びょう)一九八五年八月~一九八六年七月 夢の先 あ、夢の先。 雷音。 あ、夢の先。 雷音。 われらは衰弱し見る、 日常の退行を一紙に托して難聴の神が火を渡 るのを。 雷音。 聴こえる見えない濁流である、 辛酸の、 意識は歩む。 意識は歩む。 あ、雷音。 夢の崎めぐる、 創痍や瘢(ばん)の人。 とおくなりつつ。 泡立つものを(短歌) とおくなる意識の衰弱を、 白い日の刻が染める。 ください、 語る力をと。 ください、 夢の力をと。 創痍や、 瘢の人が徘徊する。 生命体を生命の地獄に明け渡して。 言葉遊び、言葉遊び。 泡立つ火しぶきの、 一紙を破却するさいご。 さいごの残壕に沈む、 夕日のような言葉。 夢の崎。 火しぶきの木の、 まぼろしや。 まほろばの海の縁辺に坐(い)
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