「何かスポーツをやられているんですか?」「いや、残念ながらただ太っちょなだけなんですよ」――。 初めて会った方と、幾度となく交わしたこんなやり取り。骨格が太いことに助けられてガッシリとした印象を相手に抱かせるようだが、実態は大食漢特有の肥満体型。そんな私の悩みの種は、いつも洋服選びである。LサイズかXLサイズでないときついのだが、身長が低いのでソデやスソがそれでは長すぎる。だから、長年「七分袖のベースボールTシャツ」がお気に入りだったりする。 そんなわけで、仕事で着ているスーツは全部オーダーだ。社会人なりたてのころは1着にかけられる予算が少なくなかなか作れなかったが、最近は手頃な価格帯で作ってくれるショップがたくさん出てきたので、ありがたい限りである。 1000種類以上の生地をとっかえひっかえ そんなオーダースーツの世界が、最近ITの力によって一層華やいでいる。テクノロジーの活用に積極的な
