ニジェールのジンデルに設置されたスイスのNGO「サンティネル」の診療所で、壊疽性口内炎(水がん)の治療を受ける少女(2015年5月26日撮影)。(c)AFP/ISSOUF SANOGO 【7月18日 AFP】13歳の少女、ムルジャさんの鼻は壊疽(えそ)によって溶けてしまっている。上唇と、上側の歯茎の一部もだ。栄養失調が原因で発症する壊疽性口内炎(水がん)に冒されているのだ。 最貧国の一つ、西アフリカのニジェールに住む、はにかみがちの少女ムルジャさんは「前はもう少しましだったのに」と不安げな様子で話した。複数の菌の感染によって起こる壊疽性口内炎で大きく損なわれた外見を気にして、ムルジャさんは相手の目をまっすぐ見て話すことができない。最初は炎症を起こした歯茎から出血し、そのわずか3日後には、鼻などの組織が急速に壊死し、彼女の美しさと子ども時代は失われた。 1992年からニジェールで活動するスイ