200万人の犠牲者を出した「兄弟たちの戦争」 ビアフラ戦争は1967年7月〜1971年1月にナイジェリア共和国で起こった戦争です。 イボ人が主体の東部州が中央政府からの独立とビアフラ共和国の独立を宣言し、それを阻止しようとするナイジェリア政府軍との間でとなりました。 3年半続いた戦争は結局、ビアフラ共和国の崩壊とナイジェリアの再統一で終わったのですが、この戦争の犠牲者は凄まじく、戦災や飢餓により約200万人の民間人が犠牲になったと言われています。 なぜこの戦争が起こったのか。一言で言うと民族問題なのですが、事ここに至る過程はかなり複雑なものとなっています。今回はなぜビアフラ戦争が起こったのかをまとめていきます。 1. 英領ナイジェリアの成立 ナイジェリアの3大民族 現在のナイジェリア共和国の国土の大元は、1914年に成立した「英領ナイジェリア」を引き継いでいます。 ヨーロッパの植民地になる