■岐阜新聞提供 岐阜県揖斐川町谷汲地区を中心に、まちおこしに取り組むNPO法人「にわてつ」(岐阜市)は、同町谷汲徳積の旧名鉄谷汲駅内にある枕木を交換する作業に取り組んでいる。保存されている車両の体験乗車会を秋に控える中で、安全運行を目的に、2001年の廃線後、初めて実施した。同法人企画主任の吉川正道さんは「たくさんの人に駅に来て楽しんでもらえるよう、線路補修を続けていきたい」と意気込む。 爽やかな初夏の風が吹き抜ける駅構内に、「ザクッ、ザクッ」と、硬い土をスコップで掘る音が響く。鉄道会社が使用するレールを持ち上げる機械はなく、枕木の交換は手作業が中心で、メンバー3人が1時間ほどかけて朽ちた枕木を取り除いた。吉川さんは「地味な作業だが、安全な運転や運行に少しでもつながれば」と汗を拭った。 01年9月に旧名鉄谷汲線は廃線となった。駅では現在、赤い電車として親しまれてきた「モ755」などが展示さ