医師の診察を受けられずカメルーン人の男性が死亡。インド人男性が首にタオルを巻き自殺。ハンストによりナイジェリア人男性が死亡……公式ホームページによると“日本の安全と国民生活を守りつつ国際交流の円滑な発展に貢献”する国家組織「入国管理局」の収容施設でいったい何が起こっているのか。 【写真】この記事の写真を見る(4枚) 共同通信記者の平野雄吾氏による『 ルポ入管――絶望の外国人収容施設 』から入管施設に収容された非正規滞在者の声を引用し、紹介する。 ◇◇◇ 東京五輪や外国人労働者の受け入れ拡大に合わせ、政府が在留資格のない外国人(非正規滞在者)の取り締まりを強化している。不法在留や不法入国、不法上陸、あるいは刑罰法令違反を理由に強制退去の対象となった外国人を次々と入管施設に収容、拘束期間が長期化している。全収容者数の半数超に当たる680人超が半年を超える長期収容となった(2019年6月時点)。